接着について・・・

天地糊付函の接着について・・・
天地糊付函の接着は、大変慎重にしなければ成りません。
現在主流は、ホットメルトの接着又はエマルジョン系接着剤の使用です。

ホットメルト
ホットメルトは、熱で溶かして、使用するものなので、人間が生活する範囲の環境でしたら何ら問題がありません。
しかし、本は特に重く、食品と違い賞味期限がないためデリケートに扱われにくいのが現状です。無人倉庫での長期保管や段積み等の厳しい環境の中、夏の倉庫や、週末の大型車での積み置きで、「はがれ」の心配があります。
現在、私は、耐熱性の優れたホットメルトを使用しています。やはり数年前までのホットメルトは耐熱性に疑問がありました。是非、現在使用されているホットメルトのチェックをしてみてください。
まさに、ここに気を抜くと、時限爆弾・・・いつか大変な目にあいます。特に、書籍ケース専門業者にケースを依頼していない場合は、なおさら慎重にお願いします。
とはいえ・・・、
ここからは、見えない恐怖との戦いの結果・・・なのですが、やはり、耐熱性が従来品よりあり、万全なのですが、船便のコンテナで赤道を通過できるか?と言われれば、やはり疑問が残ります。
当社では、念には念をいれて、熱とは関係のないエマルジョン系の接着剤をホットメルトと同時に噴射して、万全をつくしています。・・・というか過剰接着とも言われていますが・・・。万が一、同ロットで1個のはがれがおきた場合の検品のことを考えたら、まだ過剰接着と呼ばれたほうがいいですね。(笑)
なんせ、函の場合ついてるかついてないかは、剥がしてみなければ判りません。で、剥がしてしまったら商品にならなくなってしまいますから・・・。

当社でどの種類のホットメルトを使用し、どんなエマルジョン系・溶剤系の接着材を使用しているかは、ここでは書きませんが、メールでも電話でもいただければ、いくらでもお教えします・・・。もちろん同業の方でもOKです(^-^)

エマルジョン系
当社では、主に、ホットメルトと併用していますが、小口折の型抜函はエマルジョン系を使用しています。
ホットメルトに比べ耐熱性に優れています。
しかし、いわゆる木工用ボンドをイメージしていただければ判ると思いますが、塗りすぎると速乾性が落ち、適正の圧着時間内でも剥がれや、小口のずれを起こしやすく、機械と函に熟練した職人が不可欠です。
あと、エマルジョン系の接着剤は、相手の材質により種類がさまざまです。とくにPP貼りやペット貼りなど表面加工してあるものでは、全く接着剤が違いますので、特に注意が必要です。
基本的に、頻繁に作業をやりあってる場合以外は、PPだけは、見た目でわからないため、紙器メーカー経由で表面加工をすることをお勧めします。

ご不明な場合がありましたら、お気軽にご相談下さい。